岐阜県恵那市北部の旧笠置(かさぎ)村にあった地名です。現在は字(あざ)としても残っていませんが、市史などではしっかりと解説されています。

 当地は笠置山の麓の地域です。この「綱解」を山に向かって上がっていくと「落(おと)しが洞」や「綱付(つなつけ)」、さらに上には「植木ケ洞」があったそうです。

 もう分かりましたね。「植木ケ洞」の山で切り出した材木は「落しが洞」で谷筋の斜面を落とし、「綱付」で綱を付けて引っ張って運んだ後に、集積場の「綱解」で綱を解(ほど)いた-。こういった木材搬出に関わる一連の作業が、それぞれの地名になったと考えられています。

 森林資源に恵まれている当地の風土をよく表していますが、現地周辺で聞くと、長く住む人も知らないほどマイナーな地名でした。なお、資料によっては読み方を「つなどけ」としているものもあります。

【答え】つなほどけ、つなどけ