寄贈するために切った髪を手にする水落友香さん=大垣市鶴見町、エントランスデパーチャー
約8年間伸ばし、腰まで届いていた髪を自分でカットする水落友香さん=大垣市鶴見町、エントランスデパーチャー
緊張した表情でカットに臨む水落友香さん=大垣市鶴見町、エントランスデパーチャー

 病気治療や脱毛で頭髪を失った子どもたちが使う医療用ウイッグ(かつら)の作製に役立ててもらおうと、岐阜県大垣市の水落友香さん(11)が、8年ほど伸ばし続け、腰まで届く長さだった髪の毛を市内の美容室で切った。カットされた約40センチの髪を手に水落さんは「自分の髪を使ってもらえるのはうれしい。大切に使ってほしい」と笑顔で話していた。

 水落さんは幼児の時から髪を長く伸ばしており、母親は「長い髪は彼女にとってトレードマークだった」と話す。しかし、水落さんは1年ほど前からバレーボールに本格的に打ち込んでいることや、中学校への進学を考慮し、髪のカットを日頃から考えていたという。寅(とら)年の「年女」になる今年、「気分を変えて頑張ろう」と、心機一転の思いを込めて伸ばし続けた髪のカットを決断した。

 医療用ウイッグに使ってもらうため髪の毛を寄贈する取り組みは「ヘアドネーション(髪の寄付)」として広がり始めている。ウイッグに使うには切った状態で40センチほどの長さが必要で、この取り組みを知った水落さんは「カットした自分の長い髪が無駄にならず、困っている人の力になれれば」とヘアドネーションを決めた。

 少し緊張した面持ちで美容室を訪れた水落さんは、美容師のはからいで、束ねた髪を自らカット。その後、美容師によって肩に髪がかかる程度のヘアースタイルに整えられた。

 水落さんの髪は、子どもたちに医療用ウイッグを無償提供している大阪市のNPO法人に送られる。水落さんは「後悔はしていないし、この髪形もかわいい。切った髪が病気の人の役に立つのはとてもうれしい。自分も前向きに頑張っていきたい」と話していた。