-昨年を振り返って。

 2020年10月に1期工事を終えたTACTグループ中央研修センターの拡張工事が完了し、6月に完成を迎えることができました。こけら落としでは元日銀総裁の白川方明氏を招いた講演会を行い、取引先の皆さまに見学いただきました。当社では年間80回のセミナーを開催しており、人材育成拠点として活用を進めていきます。

 -センター建設の目的は。

 自前の研修施設は長年の夢で、人生を懸けた大きな投資になりました。第一の目的はグループ経営陣、幹部、社員の研修の場です。取引先の皆さまにも経営陣や社員の研修、経営計画発表の場として活用いただき、より良い企業経営を進めてもらいたいです。

 -昨年からグループ決算期を12月から9月に変更しました。

 会計事務所は12月から3月までの間の業務が大変忙しく、対応しきれない依頼がありました。決算業務の時期をずらすことで、お客さまと向き合う時間を充実させていきます。

 -コストアップが続く昨今の経済情勢をどうみますか。

 経済の潮目が変わりました。変化の先頭に立ち、走っていくことが求められます。今は原材料や人件費の上昇を踏まえた適切なプライシング(価格設定)を行うタイミングです。お客さまには値上げのチャンスだと伝えています。微増収減益、微増収赤字化の企業が多いと思いますが、利益が出るように生産性を高め、コストを計算し、取引先に説明をすることが大事です。

 -経営者にメッセージを。

 経営者に求められるのは信念に基づく決断です。商品サービスの価格を上げ思い切って賃金を上げてほしいと思います。当社は消費者物価指数の上昇に合わせ、実質賃金が増加するよう連続でベースアップを実施します。今年も黒字企業を増やし、国を豊かにするという当社使命を果たしていきます。