▽岐阜地区準決勝
市岐阜商10―7県岐阜商
岐阜第一10―0長良(六回コールド)

 市岐阜商が新生県岐阜商を大逆転で撃破した。四回裏、0―5から一気に追いつくと、五回には1番纐纈快星の走者一掃の右中間三塁打で8―5と勝ち越し。粘投の2番手永江咲大郎から1年生エース原陸碧とつないで、強打県岐阜商の追い上げをかわしきった。

 大器平塚大記を擁し、V候補だった前チームと大きくメンバーが入れ替わり、北岡剛監督も「今年は大変ですねと周囲によく言われる」と語るが、地区はおろか県でも断トツの戦力を誇る強敵を下し「選手にとって大きな自信になる」と声を弾ませた。

県岐阜商×市岐阜商=5回裏市岐阜商2死満塁、1番纐纈快星が勝ち越しの走者一掃三塁打を放つ=大野レインボー

■粘り強くつないで中盤に大逆転

 「センスがあり、インパクト率が高い」と勇退表明した鍛治舎巧監督が語る県岐阜商の新チーム。

 準決勝でも初回にいきなり3番宮川鉄平の2ランで先制、四回までの小刻みな加点で、5点のリードを奪われた。

 だが、直後の四回裏、誰もが予想しなかったビッグイニングが訪れる。

 唯一、前チームのレギュラーの3番伊藤大悟が四球出塁すると4番伊藤好輝がチーム初安打の左翼二塁打で二、三塁。

 5番棚橋佑真の右前打で1点を返すと、インフィールドフライの落球で3点差とし、2死満塁で1番纐纈。粘って中前2点打で1点差。さらに振り逃げの間の生還で、瞬く間に振り出しに戻した。

 市岐阜商の押せ押せムードは止まらない。続く五回にも...