第107回全国高校野球選手権でベスト4に進出した県岐阜商が全国から注目を集めています。公立高校唯一のベスト4として話題ですが、そもそもは100年以上の歴史を持ち、甲子園優勝経験もある全国有数の伝統校です。聖地・甲子園で数々の名勝負を演じ、あまたの名選手を輩出してきた同校野球部の歴史を紹介します。(2024年12月21日に岐阜新聞紙面に掲載した100周年特別紙面を再掲します)
◇創部 1925(大正14)年9月6日
学校創立20周年での岐阜市長良への校舎新築移転に伴い、広いグラウンドが確保でき、念願の野球部が産声を上げた。
◇初優勝 1933(昭和8)年4月13日
32年第9回選抜大会で初の甲子園出場を果たした翌33年、名投手・松井栄造を擁して初の日本一に輝く。八回、主将で後に監督も務める村瀬保夫のスクイズで、世紀の豪腕と称される明石中(兵庫)の楠本保から決勝点を奪い、1-0で頂点に立った。

◇県唯一の選手権V 1936(昭和11)年8月20日
35年選抜で2度目の全国制覇を果たしたが、東海予選のあった夏は愛知県勢の壁に阻まれ、出場すらできなかったが、松井主将率いる36年に初出場し、一気に全国の頂点まで駆け上がる。松井は3度目の優勝投手に輝いた。...