―前回に続いて、西濃運輸で活躍する修行恵大さん(24)、内藤圭史さん(23)の先輩後輩コンビに2018年の大垣日大・2年連続夏の甲子園出場の秘話、野球への思いを聞いた。

 2024年は、高校野球の聖地・甲子園球場が開場して100周年を迎えます。岐阜新聞デジタルで毎週木曜日に各年の感動を当時の紙面と主力選手インタビューで振り返る「甲子園100年ぎふ」を連載しています。
2年連続でエースとして出場した夏の甲子園の思い出を語る修行恵大さん=西濃運輸野球部寮
1年生から2年連続で主軸として出場し、2年時には投手も務めた秘話を語る内藤圭史さん=西濃運輸野球部寮
 修行恵大(しゅうぎょう・けいと) 2000年、愛知県豊橋市生まれ。2年春から背番号1を背負う。2017、18年の2年連続で夏の甲子園出場。大商大で野手に転向。21年春に関西六大学記録の8打数連続安打を記録して首位打者となり、同年春、22年春にベストナイン。23年に西濃運輸入社。一塁手、DHで活躍。
 内藤圭史(ないとう・きよし) 2001年、愛知県岡崎市生まれ。1年から外野手で主軸を務め、2年夏前から投手を兼務。2年連続で夏の甲子園に出場し、3年時の19年は決勝で中京に惜敗し、3連覇を逸す。東海大で4年春から投手に専念し、秋は首都リーグで先発5試合含む計6試合に登板。24年、西濃運輸に入社。
  ―100回大会だったので、阪口慶三先生の気合がものすごかった。夏は準々決勝で中京に勝つ。

 修行 阪口先生は、夏は絶対勝つと言っていた。中京との試合は内藤が先発した。

 内藤 自分は夏の少し前からピッチャーをやり出したが、中京を抑えるのは修行さんしかいない、先発は修行さんだと思っていた。阪口先生が何を思ったのかわからないけど、公式戦初先発だった。前の試合とか短いイニングは投げたが、めっちゃ緊張した。四回途中から修行さんに代わったが、僕よりいい修行さんが出てきたので、余計に打てなかったと思う。

 修行 立ち上がりはあまりよくなかったが、回を重ねるごとによくなったという感じ。僕が投げてから逆転し、結果、0点に抑えて3―2で勝った。それまでは中京には打たれたイメージしかなかったが、高校時代、打倒中京でずっとやってきて、最後の最後に抑えることができてうれしかった。

 内藤 個人的に見てて、修行さんは今までで一番よかった。打たれる気配が本当にしなかった。

 修行 観客もすごく入って、大垣北球場で普段は解放しない外野も開放された。

 内藤 その外野も埋まるくらいだった。

 ―まさに名勝負。大きな壁を乗り越えて、2年連続の甲子園。

 内藤 次の準決勝の岐阜第一戦も接戦にはなったが、修行さんとの継投がすごかった。基本二人で外野と投手の入れ替えで継投したが、阪口先生は打者の途中とか、すごいところで継投する。...