30日、ベトナム戦争終結50年を迎えたベトナム南部ホーチミンの式典会場(共同)
 30日、ベトナム戦争終結50年を迎えたベトナム南部ホーチミンの式典会場(共同)

 【ホーチミン共同】ベトナムは30日、超大国の米国を撤退に追い込んだベトナム戦争の終結から50年を迎えた。1975年のこの日、米国が支援した南ベトナムの首都サイゴン(現ホーチミン)が陥落した。ベトナムはホーチミンで記念式典を開き、伝統的な友好国などを招いて戦後の発展を誇示した。対外的には関係を最上位まで格上げした旧敵米国との外交的な融和を強調し、国内には共産党一党支配の正統性を見せつけた。

 式典は南ベトナム政権の大統領官邸(現統一会堂)前の広場で開催。会場には建国の父であるホー・チ・ミンを描いたポスターや「平和、独立、統一」との言葉を記した看板が掲げられた。

 勝利や歓喜をテーマに、踊りや歌が披露され、南北の融和や戦後ベトナムの経済成長を演出した。

 最高指導者トー・ラム党書記長は終結50年に際して地元メディアに「米国との苦難に満ちた争いにおける偉大な勝利」と寄稿。敵同士だった両国は平和と国民のために協力しているとも指摘。「共に未来を築こう」と呼びかけた。

戦略パートナーシップ」に引き上げた。