アイエスジー株式会社
清掃頻度は高い一方で、「清掃作業の過酷さ」「制度理解の低さ」「法令遵守の難しさ」など実務面でのギャップが浮き彫りに

アイエスジー株式会社の環境事業部では、飲食店経営者を対象に「飲食店のグリストラップ清掃の実態」に関する調査を行いました。

飲食店の厨房に設置されているグリストラップ。
グリストラップとは、業務用の厨房に設置が義務付けられている油脂分離阻集器のことです。
厨房から出る排水に含まれる油やゴミ(野菜くずや残飯など)が、直接下水道に流出することを抑制します。
その清掃は重労働で、店の従業員だけで行うのは負担がかかりりますし、抵抗感のある作業でもあります。

特に、これから気温が高くなる時期は、正しい清掃ができていないと害虫や悪臭が発生し、衛生面のリスクがさらに高まるでしょう。

では、飲食店経営者はどのようにグリストラップ清掃を実施しているのでしょうか。
また、グリストラップにある廃棄物の処理方法について、正しく理解している方はどの程度いるのでしょう。

そこで今回、アイエスジー株式会社https://www.isgnet.jp/)は、飲食店経営者を対象に「飲食店のグリストラップ清掃の実態」に関する調査を行いました。

調査概要:「飲食店のグリストラップ清掃の実態」に関する調査
【調査期間】2025年4月3日(木)~2025年4月7日(月)
【調査方法】PRIZMA(https://www.prizma-link.com/press)によるインターネット調査
【調査人数】940人
【調査対象】調査回答時に飲食店経営者と回答したモニター
【調査元】アイエスジー株式会社(https://www.isgnet.jp/
【モニター提供元】PRIZMAリサーチ

グリストラップ清掃は従業員の仕事?「時間がかかる」「処理がわからない」清掃時の負担が明らかに



「グリストラップ清掃の頻度」について尋ねたところ、以下のような回答結果になりました。

『毎日(17.8%)』
『週に数回(37.0%)』
『週に1回(27.0%)』
『月に数回(8.6%)』
『月に1回以下(9.6%)』

週1回以上の頻度で清掃している店舗が全体の約8割を占め、衛生意識の高さがうかがえます。
特に、約2割が『毎日』と回答し、忙しい業務の合間にも清掃を欠かさない姿勢がうかがえました。
一方で、約1割が『月に1回以下』という結果から、業態や店舗規模による事情もあると考えられ、標準的な清掃指針の浸透が求められる様子がうかがえました。

では、誰がグリストラップ清掃を担っているのでしょうか。

「グリストラップ清掃の実施者」について尋ねたところ、以下のような回答結果になりました。

『店の従業員が清掃している(53.4%)』
『自分で清掃している(35.2%)』
『専門業者へ委託している(11.4%)』

大多数が、清掃作業は店内リソースでまかなわれている実態が明らかになりました。
特に、『自分で清掃している』と回答した方が約4割に上る点は、経営者自身の手による管理がまだまだ主流であることを物語っています。
また、『専門業者』に任せている方の割合がわずか約1割である背景には、コストや委託の煩雑さ、信頼性への懸念があると考えられます。

次に、清掃時に感じている困りごとについて、前の質問で『店の従業員が清掃している』『自分で清掃している』と回答した方にうかがいました。



「グリストラップ清掃で困っていること」を尋ねたところ、上位3位は『汚れがひどく作業に時間がかかる(38.4%)』『清掃担当者の負担が大きい(27.5%)』『廃棄物の処理方法がわからない(26.8%)』となりました。

上位になった回答はすべて「清掃作業の過酷さ」や「情報・知識の不足」に関連しており、グリストラップ管理が単なる日常的な業務の一部ではなく、専門性と労力を要する負担の大きいタスクであることが浮き彫りになりました。

実際のグリストラップ清掃では、以下のように複数の工程が定期的に求められます。
1.バスケットの清掃:毎日行う必要があり、怠るとゴミが溜まり目詰まりの原因になります。
2.浮上油脂の清掃:週1回を目安に行い、第2槽の水面に浮いた油脂を除去します。これを放置すると悪臭の原因になり、処理には専門業者への依頼が必要です。
3.沈殿物(汚泥)の清掃:月1回程度、第1槽・第2槽の底に沈殿した汚泥を除去します。これも悪臭の要因となるため、適切な処理が求められ、処理には専門業者への依頼が必要です。

これらの作業がすべて重なることで、従業員の負担感が強くなるのも無理はなく、効率的かつ専門的な管理体制の必要性がうかがえます。

では、グリストラップ清掃を専門業者へ委託している方は、業者選定の際にどのようなポイントを重視したのでしょうか。
先程の質問で『専門業者へ委託している』と回答した方に聞きました。



「専門業者を選ぶ際に重視したポイント」について尋ねたところ、『適切な価格(66.4%)』が最も多く、『清掃の質や技術力(44.9%)』『企業の信頼性(34.6%)』と続きました。

コスト重視の姿勢が根強い一方で、『清掃の質や技術力』『企業の信頼性』といった「見えない価値」にも一定の関心が向けられているようです。
グリストラップのような設備は、表面的な清掃だけでは不十分で、見えない部分のケアや法的対応力が結果的にコスト削減にも繋がると考えられていることがうかがえます。

実際にどのくらいの頻度で専門業者に委託しているのでしょうか。



先程の質問で、『専門業者へ委託している』と回答した方に「定期委託の実施状況」について尋ねたところ、『定期的に委託している(86.9%)』が圧倒的多数となりました。

理由として、『排水管のつまり・害虫発生・悪臭などのトラブル防止(63.4%)』『定期清掃をすることで衛生管理を徹底したいから(61.3%)』『店の従業員では適切に清掃できないから(39.8%)』が上位になりました。

専門業者への委託は、「衛生維持とトラブル回避」という明確な目的に基づいて行われているようです。
「自力では困難」「負担軽減」といった現場事情が委託を後押ししていることが読み取れる一方で、法令遵守を目的とした回答はごく一部であり、制度理解と現場行動のギャップがある点も課題といえるでしょう。

法令知識の理解度、半数が正確に認識するも残りは曖昧または未認知であることが判明
次に、制度面の理解度を確認するため、グリストラップ廃棄物の分類とその処理義務について聞きました。



「グリストラップ内で、網かごによって分離された生ゴミ等の廃棄物は「一般廃棄物』」として処理します。一方、それ以外の廃棄物(油・汚泥など)は「産業廃棄物」に該当し、不適切に処理した場合は法令違反になることを知っているか」を尋ねたところ、以下のような回答結果になりました。

『知っている(50.2%)』
『なんとなく知っているが詳細は知らない(42.9%)』
『知らなかった(6.9%)』

約半数が法令を正確に理解している一方で、残る半数は「曖昧な認識」または「まったく知らない」という状態であることが明らかになりました。
『なんとなく知っている』という回答が4割以上を占めており、制度の存在は認知されているものの、その内容まで踏み込んだ理解が進んでいない実態がうかがえます。
また『知らなかった』と回答した方も、実際の店舗運営においては法令違反リスクを抱えている可能性が高いことがうかがえました。

産業廃棄物処理のマニフェストの発行率は7割超だが、制度理解は1割台にとどまる結果に
では、産業廃棄物の処理に関する書類「マニフェスト(紙または電子)」を発行している方はどの程度なのでしょうか。

マニフェスト(産業廃棄物管理票)とは、産業廃棄物の名称や数量、運搬・処分業者名を記載し、産業廃棄物が適正に処理されたかを確認するための帳票です。

前の質問で『知っている』と回答した方に、「産業廃棄物処理のマニフェスト(紙または電子)を発行しているか」について尋ねたところ、7割以上が『発行している(76.1%)』と回答しました。

さらに、不適切に処理した場合は法令違反になることについて『知らない』と回答した方、マニフェストを『発行していない』と回答した方に、「専門業者に委託する場合、産業廃棄物処理の「マニフェスト(紙または電子)」を授受していないと法令違反になること(紙の場合は5年間の保管義務あり)を知っているか」との問いに対しては、『知っている(14.8%)』『なんとなく知っているが詳細は知らない(63.3%)』『知らなかった(21.9%)』という結果でした。

発行率自体は7割を超えており、現場レベルでは一定の運用がなされていることがうかがえますが、法令違反リスクについて「正しく理解している」という方は約1割にとどまりました。
これは「業者に任せておけば大丈夫」という認識が背景にあると考えられ、書類が発行されていても、それが「なぜ必要か」「何を証明するのか」が理解されていない構図がうかがえます。

特に『なんとなく知っている』が6割以上という結果は、業務上の“なんとなく対応”が常態化していることを示しており、潜在的な法令違反のリスクが各店舗に内在しているともいえるでしょう。

最後に、グリストラップの適切な清掃や廃棄物処理を怠った場合のリスクについて全員にうかがいました。



「適切な清掃や廃棄物処理を怠った場合のリスク」について尋ねたところ、『排水管がつまり、水漏れや逆流の原因になる(47.3%)』『悪臭が発生し、店内や周辺環境に影響を与える(46.1%)』『店舗の衛生状態が悪化し、食中毒のリスクが高まる(36.9%)』となりました。

物理的・衛生的なトラブルへの意識は高く持たれている一方で、「行政指導」など制度・構造的なリスクの認識は低い傾向にあります。
清掃の結果には敏感でも、「対応の根拠」や「長期的損失」への理解は浸透していないと考えられます。
リスクの全体像を伝える教育機会の整備が、今後の課題となるでしょう。

まとめ:グリストラップ清掃における現場努力の「限界点」が浮き彫りに!制度理解と実務の断絶を埋める支援の必要性
今回の調査で、飲食店がグリストラップ清掃に対して相応の努力を注いでいる一方で、「制度理解」「外部委託」「リスク対応」など多面的な課題を抱えている現状が明らかになりました。

約8割の飲食店が週1回以上の頻度で清掃を実施しており、その多くが店舗従業員や経営者自身によって行われているようです。
清掃行為が「重要かつ日常的な業務」として組み込まれていることを示していると同時に、「汚れがひどく時間がかかる」「負担が大きい」「廃棄物の処理方法がわからない」といった声が多く挙がっており、現場にかかる負担の大きさと、ノウハウ・体制の不備が露呈しました。

専門業者への委託については、清掃実施者全体の約1割と限定的ですが、委託経験のある店舗では約9割が「定期的な清掃」として導入しており、理由として「トラブル防止」「衛生管理の徹底」「従業員では適切に清掃しきれない」といった根本的なニーズが挙がりました。
この結果から、自店での対応には限界があり、専門性の高い作業として委託を選択する店舗も一定数いることがわかります。

一方で、制度理解においては深刻なギャップが見られました。
グリストラップの廃棄物のうち「油・汚泥などは産業廃棄物に該当する」と正しく認識している方は約半数にとどまり、「マニフェストを授受しなければ法令違反となること」を正確に把握している方は約1割と、極めて少数でした。

マニフェストの発行率自体は7割以上と高めでありながらも、その「意義」や「保管義務」といった重要な点が理解されていないため、現場では「手続きをしているが、意味はわかっていない」という構造が存在しているようです。

また、清掃や処理を怠った際のリスクとしては、「排水トラブル」「悪臭」「食中毒」といった目に見える被害への認識は高い一方、「行政指導」「設備劣化」「火災」など制度・構造的リスクへの認知は相対的に低い傾向にあります。
ここにも、「目の前の衛生維持」は重視されるが、「中長期的な遵法管理」は軽視されやすいという意識の偏りが表れました。

制度を「自店で理解し、適切に運用する」ための清掃マニュアルの提供、マニフェスト発行・保管の簡素化、制度知識の診断ツールといった支援体制が不可欠といえるでしょう。
また、専門業者に委託することで、法令遵守はもちろん、清掃作業の負担軽減、清掃品質の向上、リスク回避など、様々なメリットが期待できます。

「アイエスジー株式会社」はグリストラップの清掃を中心としたクリーンナップを幅広い地域でご提供



今回、「飲食店のグリストラップ清掃の実態」に関する調査を実施したアイエスジー株式会社https://www.isgnet.jp/)は、グリストラップ清掃事業https://www.isgnet.jp/greasetrap/)を行っています。

■アイエスジーのグリストラップ清掃
グリストラップの汚泥と廃油は、産業廃棄物となるため、専門の産業廃棄物処理業者に依頼して処理する必要があり、一般ごみとして処理すると違法になります。
産業廃棄物の処理業者は、廃棄物の種類によって処理資格が細分化されています。

また、汚泥の許可を得ている業者でも、グリストラップ汚泥のような有機性汚泥を処理することができない場合があるので注意が必要です。

<現場確認を実施の上お見積り>
お客様のご検討内容についてヒアリングの上、作業方法・頻度についてご案内させていただきます。
※現場確認=グリストラップの寸法、店舗内・周辺の作業環境などの確認を行い、お見積りをご提出します。

詳細はこちら


<法令を遵守した適正な処理・マニフェストの運用>
アイエスジーでは法令に基づきマニフェストを発行・運用しています。
網かごで分離された生ごみ等の廃棄物を処理するのみであれば、産業廃棄物処理に伴うマニフェストの授受は法令上必須ではありませんが、アイエスジーでは、そのような清掃レベルであっても、油や汚泥を含む廃棄物と合わせて処理する場合に備え、マニフェストを発行しております。これは、廃棄物の適正な処理を徹底し、お客様に更なる安心をご提供するための取り組みです。
また、当社独自のサービスとして、作業後にはグリストラップの破損や排水管の状態なども随時報告いたします。




【専門業者に依頼するメリット】
・清掃の手間を削減
一番のメリットは清掃の手間・時間を削減できることです。
当社スタッフが対応することで作業時間を短縮、従業員はその分他の仕事に時間を使えます。

・従業員の負担軽減と定着率アップ
グリストラップの清掃は3K仕事と呼ばれる大変な仕事であり、従業員に負担のかかる業務です。
その業務がなくなることにより、従業員の定着率に繋がります。

・断然キレイに
当社スタッフが特殊な洗剤・機器を使用して清掃を行います。
自分で清掃するよりも断然きれいになり、悪臭の原因などを解消することで労働環境改善にも繋がります。




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■グリストラップお役立ちコラム
飲食店などの業務用厨房に設置するグリストラップ。
詰まりの原因や予防策、正しいメンテナンス方法とプロによる清掃のメリットなど、役立つ情報をお届けしています。

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■アイエスジー株式会社:https://www.isgnet.jp/
■お問合せURL:https://isgnet.satori.site/greasetrap.form
■お問合せTEL:047-429-2152(環境事業部)
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