【エルサレム共同】国連児童基金(ユニセフ)は2日、パレスチナ自治区ガザで、今年に入ってから子ども9千人以上が急性栄養失調で入院したと発表した。ガザへの食料など支援物資搬入をイスラエルが停止してから2カ月。世界食糧計画(WFP)はガザの備蓄食料が底を突いたと表明しており、人道危機の悪化に歯止めがかからない。
ユニセフによると、栄養失調の治療を受けられない子どもも数百人に上る。75%以上の世帯が飲料水の不足に直面しているほか、5歳未満を中心に下痢もまん延している。ユニセフのラッセル事務局長は「人道支援は子どもたちにとって命綱だったが、今やそれも尽きようとしている」とイスラエルを非難した。
イスラエル軍は2日もガザ各地への攻撃を続けた。中部ブレイジ難民キャンプや北部ジャバリヤでテントや住宅が空爆され、子どもを含む計9人が死亡した。ガザ保健当局によると、2023年10月の戦闘開始以降のガザ側死者は5万2400人以上。