【ローマ共同】ローマ教皇庁(バチカン)は2日、次期ローマ教皇を決める7日開始の選挙(コンクラーベ)で投票する133人の枢機卿のうち、130人近くがローマに到着したと明らかにした。報道によると、先月死去した教皇フランシスコの側近だったパロリン枢機卿を軸とした争いになるとみられ、水面下での駆け引きが激しくなっている。
コンクラーベでは、80歳未満の枢機卿による秘密投票が行われ、投票総数の3分の2以上の票を得る者が出るまで続く。選出には89票が必要になる見通し。教皇庁によると、投票権がある135人のうち2人は健康上の理由で投票に参加しない予定だ。
一部のイタリアメディアは、教皇庁の国務長官(首相に相当)を務めたパロリン氏が40〜50票ほどを固めていると予想。教皇フランシスコの改革路線に否定的な保守派からはエルドー枢機卿の名前が挙がる。
アジアやアフリカから教皇誕生を望む声も根強く、フィリピン出身のタグレ枢機卿らも有力視されている。ただ態度を決めていない枢機卿も多いとみられ、結果の予想は困難だ。