【エルサレム共同】米国の食料支援団体ワールド・セントラル・キッチン(WCK)は7日、パレスチナ自治区ガザでの活動が「限界に達した」とし、材料不足で食事が提供できなくなったと発表した。イスラム組織ハマスに人質解放を求めるイスラエルが2カ月以上、支援物資搬入を停止していることが影響した。人道危機深刻化への懸念が一段と高まっている。
WCKは、イスラエル軍の攻撃でメンバーが犠牲になりながらもガザで食料支援活動を続けてきた。23年10月の戦闘開始以降、1億3千万食以上を住民に提供したという。飲料水の配布支援は続けるとしている。
ガザでは漁師への攻撃も相次いでいる。国連人道問題調整室によると、5月に入り沖合で漁をしていた少なくとも1人が死亡したと伝えられている。
イスラエル軍は7日もガザ各地を攻撃した。ガザ保健当局などによると、空爆でジャーナリスト1人を含む33人が死亡。中東の衛星テレビ、アルジャジーラは7日に100人以上が死亡したと報じた。8日も攻撃は続き、北部シャジャイヤでは2人が亡くなった。