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 大阪市教育委員会は12日、23年8月に市立中の当時3年の男子生徒が自殺し、原因究明のための第三者委員会が「いじめが自殺の最大の要因だった」とする報告書をまとめたと発表した。第三者委は45件のいじめがあったと認定、学校側が関与しなかったことにより「いじめが継続して起こり、深刻化していった」と指摘した。

 報告書によると、男子生徒は水泳部に所属。中1の時からいじめが始まっていた。2年時から頻度が増え、部員らからタックルされたり、悪口を言われたりするなどの行為があった。23年8月14日、生徒は水泳大会の打ち上げに呼ばれず、後からLINE(ライン)などを通じて知った。生徒は同日「すべてが嫌になった」などと遺書を記して自殺した。

 報告書は、水泳部顧問は生徒が悪口を言われていることを把握していたが、いじめと認知しておらず、生徒が「顧問や水泳部員誰もが助けてくれない状態」にあったと指摘。近隣校と比べるといじめの認知件数が少ないことを疑問に思わない風土があり、教職員の感度を鈍らせていたと考えられるとした。