【北京共同】中国は13日、中南米諸国の外相らを北京に集め、協力推進を目的とした「中国・中南米カリブ海諸国共同体(CELAC)フォーラム」の閣僚級会合を開いた。習近平国家主席が演説し、交流や意思疎通を強化する考えを示した。中国はトランプ米政権に対抗し「米国の裏庭」と呼ばれる中南米各国の取り込みを狙う。
CELACは米国とカナダを除く米州33カ国が加盟する地域機構。中国との閣僚級会合は王毅外相が主宰し、協力強化に向けた「北京宣言」のほか今後3年間の農業やエネルギーを含む幅広い分野での共同行動計画の採択を目指す。
中国は経済力を背景に中南米諸国に接近し、巨大経済圏構想「一帯一路」を推進。2024年の中国と中南米の貿易額は5千億ドル(約74兆円)を超え、00年の40倍に拡大した。中国は外交攻勢を強め、パナマやホンジュラスなどが台湾と断交して中国と国交を結んだ。
トランプ政権は中南米での中国の影響力低下を図り、中国は危機感を募らせている。米政権が圧力をかけたパナマは2月、一帯一路離脱を表明した。