トランプ米大統領が乗る大統領専用機エアフォースワン=13日、サウジアラビア・リヤド(サウジテレビ提供・ロイター=共同)

 【ワシントン共同】トランプ米大統領がカタール王室から航空機を譲り受け、大統領専用機エアフォースワンとして活用すると表明し、物議を醸している。約4億ドル(約590億円)とされる高価な贈呈品を受け取る法的、倫理的な問題に加え、安全保障上の懸念もあり、トランプ氏の支持者からも批判が上がる。

 「この贈り物を受け取らないのは愚か者だけだ」。トランプ氏は13日、ソーシャルメディアへの投稿で問題はないと強調した。12日の記者会見では、次世代機の製造が遅れていると不満を示し、完成までの間に使えるようカタール側が申し出てくれたと説明した。

 エアフォースワンは高度な通信設備や執務室を備え「空飛ぶホワイトハウス」と呼ばれる。現在の機体はブッシュ(父)政権の1990年代から使われてきた。2024年ごろまでに後継機が納入される予定だったが、工期が遅れている。

 ワシントン・ポスト紙は外国政府から贈られた機体を使う場合、安全面や盗聴への懸念があり、厳格な検査が必要だとの専門家の指摘を紹介した。