厚生労働省は16日、全国約3千の定点医療機関から5〜11日の1週間に報告された新型コロナウイルスの新規感染者数が3604人で、1医療機関当たり0・94人だったと発表した。4月に定点医療機関数が変更されたため、それ以前と単純に比較することはできないが、1人を下回るのは、2023年5月に感染症法上の位置付けが「5類」に移行して以降初めて。

 前週比は0・85倍で、減少が続いている。5類移行後も流行の波を繰り返しているが、規模は徐々に小さくなっている。

 1機関当たりの感染者数が多かったのは岐阜2・29人、新潟1・87人、山梨1・57人。少なかったのは東京0・48人、山口0・57人、高知と宮崎が0・61人などだった。

 新型コロナの感染者数は、20年に国内流行が始まった当初は全数把握。5類移行時に、あらかじめ決められた医療機関からの定点把握に変更された。

 今年4月からは、せきや喉の痛みなどの症状がある患者を含む「急性呼吸器感染症」が5類に追加、新型コロナの定点医療機関数が約5千から約3千に減少した。