大阪・関西万博の閉場時間を巡り、博覧会国際事務局のケルケンツェス事務局長が現行の午後10時から1時間繰り下げ11時にするよう大阪府、大阪市に提案したことが分かった。横山英幸市長が19日、市役所で記者団に明らかにした。パビリオンや飲食店の営業時間も延ばし、夜間を充実させる狙い。日本国際博覧会協会(万博協会)は慎重姿勢で、実現は不透明だ。
提案は、横山氏や吉村洋文知事と万博会場で会談した17日にあった。夜の万博を楽しむ方法として、11時までの開場時間に加えて、原則午後9時で閉まるパビリオンや飲食店、土産店の営業時間を延長する案が示された。
横山氏は延長する場合、会場スタッフや警備員の人件費がかさむと指摘。「各国の理解を得ながら、コストも含めて考えていく」と述べた。
万博協会の石毛博行事務総長は12日の記者会見で「営業時間を延ばすことは考えていない」との認識を示していた。別の幹部は関係機関との協議が必要になるため「ハードルが高すぎる」と指摘している。