トランプ米大統領(左)とロシアのプーチン大統領(AP=共同)

 【ワシントン、キーウ共同】トランプ米大統領とロシアのプーチン大統領は19日、電話会談した。ロシアは侵攻を続けるウクライナで攻勢を強め、戦況で優位に立つ。16日のロシアとウクライナの高官による3年ぶりの直接交渉で停戦に向けた進展がない中、トランプ氏は追加制裁を示唆して即時停戦を迫っており、プーチン氏が受け入れるかどうかが焦点となる。

 ウクライナメディアによると、トランプ氏はプーチン氏との電話会談に先立ち、ウクライナのゼレンスキー大統領と電話会談した。プーチン氏との会談後に、ゼレンスキー氏と再度電話し、プーチン氏との協議結果を話し合う見通し。

 トランプ氏が2期目就任後にプーチン氏と電話会談するのは3月18日以来、3回目。ロシアは米国が提案した30日間の停戦に高い条件を付けて拒否。トランプ氏はいら立ちを強め「取引しないなら(追加制裁を)実行する」と警告していた。

 前線で優勢のロシアにとって即時停戦を受け入れるメリットは小さい上、ウクライナ軍が欧米の武器供与を受けて形勢を立て直す時間を与えるとみる。