夜も多くの来場者でにぎわう大阪・関西万博の会場=15日、大阪市此花区の夢洲

 大阪・関西万博は夜間集客の強化に注力している。来場者が午前中に集中しているためで、割安に買える夜間券の入場時間を早めて利便性を高め分散を図る。夕方以降はパビリオンの待ち時間が短いのも魅力だが、人気施設の入館に欠かせない当日登録はおおむね午前中に埋まる。夜の人出を増やせるかどうかは想定を下回る来場者底上げの鍵となりそうだ。

 開幕1カ月となった13日は夜も多くの来場者でにぎわい午後7時を回っても人気のイタリア館は1時間半、米国館は1時間待ちの案内だった。昼間に比べれば列は短く、ほとんど待ち時間なく観覧できる海外館も多い。

 日本国際博覧会協会の想定来場2820万人の達成には1日平均で約15万人が必要だが、現時点で一度も届いていない。一方、午前9時台の来場予約枠は連日満員で、1カ月先までほぼ埋まっている。

 協会は遅い時間帯の集客を増やそうと夜間券の入場開始を当面の間、午後5時から4時に繰り上げるキャンペーンを実施。大人3700円で1日券(7500円)のほぼ半額、平日券(6千円)の約4割引きで買える。