岡山市立市民病院で2017年に食道がんの手術を受けた60代男性が死亡したのは、執刀医の不十分な検査や誤った手術が原因として、遺族が運営元の市立総合医療センターと医師に慰謝料など計約6180万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、岡山地裁は20日、同センターと医師に計約3千万円の支払いを命じた。
大嶺崇裁判長は判決理由で、医師が手術前にリスクを過小にとどめた説明をしたり、救命が最優先である状況で約9時間にわたる食道手術を行ったりしたとして説明や術式選択の義務違反があったと認めた。
同センターは「判決内容を把握していないのでコメントできない」とした。