【北京共同】中国税関総署が20日公表した4月の貿易データによると、中国から米国に輸出したスマートフォンは前年同月比7割減の6億8850万ドル(約1千億円)となった。米ブルームバーグ通信によると、2011年以来、14年ぶりの低水準だという。米国の対中関税引き上げが影響したとみられる。
スマホは米国が中国から輸入する主要製品の一つで、米アップルはiPhone(アイフォーン)の大部分を中国で生産している。ロイター通信によると、米アップルは一時145%まで上がった対中関税に対応するため、米市場で販売するアイフォーンをインドからチャーター貨物機で600トン分(150万台相当)空輸した。
トランプ米政権は4月5日に相互関税を発動し、スマホも対象としていた。4月中旬に一転してスマホなどの電子機器を除外すると発表したが、半導体関税の対象にするとの見方も示している。こうした先行きの不透明感から、中国からの輸出を控える動きが出たとみられる。