記者会見する日銀の野口旭審議委員=22日午後、宮崎市

 日銀の野口旭審議委員は22日、宮崎市で記者会見し、トランプ米政権の高関税政策を受けた今後の政策金利引き上げの見通しについて「弾丸が飛び交う状況下でむやみに動かないのが基本になる」と述べた。

 米関税政策の経済への影響については「一時の貿易が途絶するような予想はかなり解消され、霧が晴れてきている」との認識を示した。ただ、米中の交渉が決裂して関係が大きく損なわれれば日本も影響を受けるとして「依然として不確実性は大きい」とも指摘した。

 日銀は金融正常化の一環として国債の買い入れ額を段階的に減らしている。減額計画については「市場を荒らさない形が基本。慌ててやる必要はない」と述べた。