文部科学省などが入る庁舎

 文部科学省は、大学で教員免許を取得するための教職課程の必要単位数を減らす方向で見直す方針を固めた。共通して学ぶ内容を精選する一方、教員養成の質を保証するために削減分はデジタル技術の活用で学習機会を確保し、学びの成果の確認も行う。関係者への取材で22日、分かった。今後、新たな制度の詳細を検討し、2027年の国会での教育職員免許法改正を目指す。

 教員免許は教員養成系大学・学部だけでなく、他学部でも教職課程を履修すれば取得可能。ただ、他学部では通常の授業に加えて教職課程の授業を受ける必要があり、単位数の多さが負担となって敬遠される一因との指摘がある。教員不足の解消に向け、他学部でも目指しやすい環境を整備し、質を維持しつつ裾野の拡大を図る。

 教育現場では探究的な学びを実践できる人材が求められており、文科省は単位数の縮減に併せて教員養成の課程を総合的に見直し、多様な人材を呼び込みたい考えだ。

 教職課程には教科や教職に関する科目があり、59単位以上が必要で、1種免許状が取れる。