4月、財務省が開示した森友学園問題を巡る関連文書の一部

 学校法人「森友学園」に関する財務省決裁文書改ざん問題で、元職員の遺族側が受け取った関連文書に欠落があったことに関し、欠落部分とみられる資料が別の公開請求で過去に開示された文書に含まれていたことが23日、分かった。請求したNPO法人「情報公開クリアリングハウス」が明らかにした。

 欠落に関し財務省は今月9日、17年当時に理財局の指示で政治家関係者との応接録を廃棄、その過程で文書が欠落したとみられると遺族側に説明した。

 改ざんを苦に自殺した元近畿財務局職員赤木俊夫さん=当時(54)=の妻雅子さん(54)は21年、検察庁に任意提出された文書の情報公開を請求。一方のNPOは17年に「森友学園に関する交渉記録」を包括的に開示請求し、財務省は23年11月までに開示した。遺族側には今年4月に約2千ページが開示されたが、約70件が欠落していた。

 NPOによると、NPOへの開示文書には遺族側が受け取った物にはなかった資料約40件が含まれ、日付や内容から、そのうち複数が欠落部分だった可能性があるという。