25日、ヘルシンキで講演する広島県原爆被害者団体協議会の佐久間邦彦理事長(共同)

 【ヘルシンキ共同】フィンランドの首都ヘルシンキを訪問中の広島県原爆被害者団体協議会の佐久間邦彦理事長(80)が25日、地元の非政府組織(NGO)が主催したイベントで講演した。核兵器を全面的に違法化した核兵器禁止条約を批准しない日本政府に「怒りを感じる」と表明。同じく未批准のフィンランド政府が「条約に参加するよう声を上げてほしい」と聴衆に訴えた。

 佐久間さんは生後9カ月の時に爆心地から約3キロの自宅で被爆し、11歳で放射線の影響が疑われる症状が現れた。今でも苦しむ被爆者がおり「核兵器の非人道性は一目瞭然だ」と指摘。廃絶に向けた連帯を呼びかけた。