岐阜中署は30日、オーストラリア在住の80代無職女性が、刑事や検察官をかたる男らに現金2千万円をだまし取られる被害に遭ったと発表した。特殊詐欺事件として調べている。

 署によると、今月9日昼ごろ、女性が契約する静岡県内の高齢者施設の部屋の電話に、刑事や検察官を名乗る男らから「麻薬関係で捕まえた犯人が、あなた名義の口座に現金を振り込んでいる」と電話があった。その後、毎日電話を入れるよう指示があり、27日には「持っている現金を確認したい」と言われ、宿泊していた岐阜市内のホテル出入り口に現金を置くよう指示があった。

 30日午前10時40分ごろ、現金2千万円をビニール袋に入れて置いたところ、だまし取られたという。

 署によると、女性は現金を置いた後、男らから「現金が置かれていない」と言われたため、盗難被害に遭ったと思い110番。女性は高齢者施設の解約のため、一時帰国していたという。