日本相撲協会は2日、元横綱白鵬の宮城野親方(40)=本名白鵬翔、モンゴル出身=が9日付で退職すると発表した。2日に東京都墨田区の両国国技館で開かれた臨時理事会で承認した。大相撲で史上最多45度の優勝を誇る大横綱が角界を去ることになった。宮城野親方は故郷のモンゴルから今週中に帰国予定で、9日に東京都内で記者会見を開く見通し。

 2021年9月に現役引退した宮城野親方は、元幕内北青鵬の暴力問題で自らの部屋が閉鎖となり、昨年4月から弟子とともに伊勢ケ浜部屋に移籍していた。1年以上が過ぎても部屋を再開できず、協会退職の意向を固めていた。

 宮城野親方は通算1187勝など数々の史上1位記録を打ち立てた。現役時代の終盤は独善的な振る舞いや粗暴な取り口で批判を浴び、年寄襲名に際しては協会の規則を守ることや逸脱した言動を行わないなどの誓約書に署名した。19年9月に日本国籍を取得した。

 元横綱の定年前の退職では貴乃花、3代目若乃花らの例がある。