ジョセフ・ナイさん(本人提供)

 【ワシントン共同】米外交専門誌フォーリン・アフェアーズ電子版は2日、5月6日に88歳で死去した知日派の国際政治学者ジョセフ・ナイさんの遺稿を公表した。「長い米国の世紀の終焉」と題し、トランプ大統領による威圧的な外交や関税政策は米国の魅力に基づく「ソフトパワー」減退につながり「長期的には敗北戦略だ」と喝破した。

 世界的な相互依存関係は不可逆的なもので、第2次大戦以降は米国がそれを主導する中で恩恵を受けてきたと指摘。「トランプ氏は米国がバスを運転し目的地とルートを選択できる立場にある事実を無視している」と批判した。