【エルサレム共同】パレスチナ自治区ガザの保健当局は3日、ガザ最南部ラファの物資配給拠点周辺で同日、イスラエル軍の攻撃が再びあり、27人が死亡、90人以上が負傷したと発表した。イスラエル軍は、不審者らを確認し警告射撃したと表明した。人道危機が続くガザではイスラエルと米国の主導で始まった物資配給の拠点に殺到する住民への銃撃が相次ぎ、死傷者が続出。国連のグテレス事務総長は2日、独立調査を求めた。

 イスラエル軍は、3日の事案では、拠点から約500メートル離れた地点で不審者らが指定ルートを外れたと主張。詳細を調査中だとしている。

 配給は米イスラエル主導で設立された「ガザ人道財団」が実施。ガザ保健当局などによると、1日にはラファの拠点周辺での攻撃で31人が死亡。2日も拠点に向かう住民が攻撃を受け、死傷者が出た。イスラエル軍が発砲したとの目撃情報がある。イスラエル軍は警告射撃と主張している。

 グテレス氏はX(旧ツイッター)で、食料を求める住民の「命を危険にさらすことは容認できない」と訴えた。