送検のため、宮城県警岩沼署を出る佐藤蓮真容疑者(中央)=5月18日、宮城県岩沼市

 宮城県岩沼市の海岸で女性保育士の遺体が見つかった事件で、県警に殺人と死体遺棄の疑いで逮捕された知人の無職佐藤蓮真容疑者(21)=同市=が、両容疑を認める供述をしていることが5日、捜査関係者への取材で分かった。これまでは黙秘するなどしていた。

 容疑者は4月12日午後7時45分〜同8時10分ごろ、岩沼市下野郷の防波堤の上で行仕由佳さん(35)=仙台市太白区=の胸などを刃物で複数回突き刺し殺害し、その後、遺体を遺棄した疑いが持たれている。

 捜査関係者によると、同月26日に死体遺棄の疑いで逮捕された後の調べでは「当日一緒に車で現場に行ったのは間違いないが、犯行には及んでいない」と否認。5月17日に殺人容疑で再逮捕された後は「黙秘します」などと話していた。

 容疑者が岩沼市内の公園に、凶器とみられる刃物と行仕さんの所持品を捨てたという趣旨の供述をしていることも判明。発見された刃物からは血液反応が確認され、女性のDNA型と矛盾しない鑑定結果が出ていた。