【北京共同】中国で7日、全国一斉の大学入試「高考」が始まった。志願者は1335万人に上り、史上最多を記録した前年並みの高水準となった。就職活動で学歴が重視される中国では高考が「人生を決める」とも言われ、受験競争が過熱。ハイテク機器を使ったカンニングを防止するため、試験会場では人工知能(AI)の活用が進んでいる。
試験会場の一つ、北京市の中国人民大学付属中学の周辺は7日朝、受験生を見送りに駆けつけた保護者や教師らでごった返した。受験生は「加油(頑張れ)」の声援を背中に受けながら、緊張した面持ちで校門をくぐっていった。
息子に付き添った40代の母親は「毎日遅くまで勉強したから準備は万全だ。成果を発揮できると信じている」と興奮気味に話した。
中国当局は不正対策として、スマートグラスなどのウエアラブル端末を試験会場に持ち込めないよう検査の強化を求めた。
国営中央テレビによると、山東省や江西省の試験会場ではAIを活用し試験中の画像を分析。カンニングなど不審な動きがないか監視して不正防止を図った。