農業法人のコメ価格に関する評価

 コメの店頭価格について大規模生産者の5割超が「高すぎる」と判断していることが日本農業法人協会のアンケートで分かった。5キロ当たりの平均価格は4200円を超えて消費者の不満が増しており、コメ離れの加速を懸念する回答も4割を超えた。協会の斎藤一志会長は生産者と消費者双方が納得する価格は「5キロ3千円」と述べた。

 調査は5月12〜19日に行い、188社が回答した。2024年産のコメに関し、消費者の購入価格が「高すぎる」は53・7%、「高いが適切」は30・9%だった。適正価格を巡る議論の判断材料になりそうだ。

 全国農業協同組合中央会(JA全中)の山野徹会長は5月、コメ価格が「決して高いとは思っていない」と述べた。農家の間でも価格認識は異なり、消費者も交えた合意形成はより難しそうだ。

 アンケートでは、経営上の不安を複数回答で尋ねた。「農業用施設や機械の価格が高すぎる」が最多の77・1%。農家は作付けを増やしており「生産過剰による米価暴落」は55・3%、「米価急騰によるコメ離れ」が43・1%に上った。