21世紀の論文引用ランキング

 【ワシントン共同】英科学誌ネイチャーは7日までに、今世紀に発表された学術論文の引用数を分析した結果、米マイクロソフトが2016年に発表した人工知能(AI)に関する論文が最多だったと発表した。この論文を含め、上位10本にAI関連が4本入った。急速に進展するAI研究の活況ぶりが浮き彫りになった。

 同誌は、数千万本の論文を網羅する五つのデータベースを分析。それぞれの論文について各データベースが示す引用数のうち、3番目に大きいデータベースの引用数を比較し、順位を決めた。

 最多となったマイクロソフト論文の引用数は10万3千〜25万4千回。AIの発展に貢献したディープラーニング(深層学習)に関する論文で、対話型AI「チャットGPT」やタンパク質の構造を予測する「アルファフォールド」の開発につながった。6〜8位もAI関連。

 2〜5位はそれぞれDNA定量化、心理学のデータ分析、精神障害の診断基準、エックス線の散乱解析に関する論文。9、10位は世界保健機関(WHO)のがん統計だった。