2024年に登場した近鉄の新型車両「8A系」

 近畿日本鉄道は13日、2024年に登場した新型車両「8A系」のうち1両が、緊急時に他の列車を止める「防護無線」を使えない状態のまま走行していたと発表した。24年12月25日の導入当初から使用できない状態で、奈良、京都、橿原、天理の各線を走らせていた。

 近鉄によると、防護無線は編成の先頭と最後尾の運転台にそれぞれ取り付けられており、片方の回路に不具合があった。もう片方は正常に作動する状態だった。

 防護無線は事故などの際、2次災害を防ぐため、信号を発信して周囲を走行中の列車に知らせる装置。同型の無線機が近鉄の全編成に搭載されていて、13日夜に一斉緊急点検をするとしている。