糠平湖に沈み始めた旧国鉄士幌線のアーチ橋「タウシュベツ川橋梁」=19日午前、北海道上士幌町
 糠平湖に沈み始めた旧国鉄士幌線のアーチ橋「タウシュベツ川橋梁」=19日午前、北海道上士幌町

 北海道上士幌町にある旧国鉄士幌線のアーチ橋「タウシュベツ川橋梁」が、今年も糠平湖(ダム湖)の水面下に沈み始めた。雪解け水の流入や電力需給による水位の変化で姿が見え隠れするため「幻の橋」と呼ばれ、観光客に人気がある。

 空が晴れ渡った19日は、全長約130メートルある11連のアーチ橋が大雪山系の山並みを背景に映え、見学ツアーの参加者たちはしきりにカメラを向けていた。

 橋はコンクリート製の鉄道橋として1937年に完成。水力発電を目的とする糠平ダムの建設に伴って55年に役目を終えた。ここ数年は崩壊が加速しているという。