俳優の寿大聡さん(右)らから寄付金を受け取った高良政勝さん(中央)=19日午後、那覇市

 太平洋戦争中に沖縄を出た学童疎開船「対馬丸」が米軍に撃沈され、1500人近くが死亡した事件を題材にした映画「満天の星」が8月以降に全国で順次公開されるのを前に、監督らが19日、事件を後世に伝える「対馬丸記念館」(那覇市)にクラウドファンディング(CF)で集めた資金の一部、約37万円を寄付金として贈呈した。

 映画は、生存者らへの取材から事件を検証するドキュメンタリー。生き延びた甲板員の孫に当たる俳優寿大聡さん(44)が出演し、祖父の証言を振り返りつつ、沈没した海域などを巡る。

 生存者の高良政勝さん(85)は「戦争や事件の実相を知るための教材としても活用してほしい」と語った。