東京電力は19日、福島第1原発1号機の原子炉建屋を覆う大型カバーの設置作業中に、骨組みをつり下げていた大型クレーンが動かなくなる不具合があったと明らかにした。発生は16日だったが、19日まで公表していなかった。東電は「トラブルとは捉えていない。情報公開の一環として説明した」としている。

 東電によると、16日に建屋上部を囲むように設置する「ボックスリング」と呼ばれる骨組みの一部をつり下げていた際、クレーンのワイヤを下げられなくなった。四つある油圧系統の一つに異常が見つかっており、原因を詳しく調べる。骨組みはボルトなどで固定されており、落下の恐れはないとしている。