全国信用金庫大会であいさつする日銀の植田総裁=20日午後、東京都千代田区(代表撮影)

 日銀の植田和男総裁が20日、東京都内で開かれた全国信用金庫大会であいさつし、地域経済に関して「原材料高という新たな下押し要因も加わっている」と述べ、懸念を示した。

 人口減少といった以前からの課題もあると指摘し、地方に多い中小企業の成長には事業承継や企業の合併・買収(M&A)を通じた構造転換が重要だと語った。その上で、信用金庫に対して「取引先のニーズに応えることで、地域経済の活力向上と社会課題の解決につなげることを期待する」と述べた。

 日銀の政策運営については、経済と物価が見通し通り推移すれば利上げする従来方針を改めて示した。