三肢切断者として世界で初めて太平洋の単独横断航海に成功した英国の退役軍人のクレイグ・ウッドさん=25日、広島市西区
 3月、出発地のメキシコ沖を航行する英国の退役軍人のクレイグ・ウッドさん。三肢切断者として世界で初めて太平洋の単独横断航海に成功した((C)GD Media)

 三肢切断者として世界で初めて太平洋の単独横断航海に挑み、メキシコから目的地の広島港に到着した英国の退役軍人のクレイグ・ウッドさん(34)が25日、共同通信の取材に応じ「障害者だから不可能だと思われていることも、可能なのだと伝えたい」と語った。到着は24日朝。

 英陸軍兵士だった2009年、18歳の時にアフガニスタンでの任務中に爆発に巻き込まれ、両脚と左腕を失った。

 幼少期からセーリングに親しんでおり、障害に対する社会の認識を変えたいと航海に挑戦した。今年3月から90日間、約1万3千キロを航海した。義肢を着け、1人で双胴船(全長約12・5メートル)を操縦した。