健康診断や日常の脈拍、歩数といったデータを生活改善に役立てる取り組みを大阪・関西万博で企業が公開している。スマートフォンやスマートウオッチといった機器の発達で多彩な健康データが取得できるようになり、国も新たなビジネス創出を後押しする。約20社が集まり、個人に合わせた食事や運動、睡眠を促す未来社会を提案した。
ワコールは身体に関する数値を立体映像とともに測定する3Dボディースキャナーを展示した。一部店舗では既に設置し、個人に合った下着を選ぶ参考にできる。万博では食事を記録するアプリ「あすけん」の運営会社が保有するデータを活用し、自分が目標とする体形といったアンケートに答えると測定者に適したレシピや運動を助言する。
経済産業省の事業がきっかけであすけんと連携した。ワコールの担当者は「計測サービスはヘルスケア領域との親和性が高い」と健康データ活用の狙いを説明した。
カゴメのブースでは、来場者が手のひらを小型センサーに押し当てると、野菜の摂取量に応じてVRゲームの武器が強くなる体験を用意した。