信韓大のイベントを鑑賞する対馬高の生徒ら=25日午後、長崎県対馬市

 日韓の国交正常化60年を記念して、韓国北西部にある信韓大の学生約300人が長崎県の離島・対馬(対馬市)を訪れ、25日に地元の高校生と交流した。対馬市では5月、市内の寺から盗まれた仏像が韓国から12年半ぶりに返還され、両国関係に摩擦をもたらした問題が解決したばかり。関係者は今後の交流の活発化に期待を込めた。

 信韓大は「過去の問題を解決して未来の共生につなげたい」と訪日プログラムを企画し、江戸時代に朝鮮王朝が日本に派遣した外交使節団「朝鮮通信使」の経由地で、ゆかりのある対馬市を訪問先に選んだ。計約千人の学生が7月上旬まで複数回に分かれて訪れ、文化交流や環境保護活動に取り組む。