国土交通省は25日、高速道路での逆走を防ぐため、特に危険性が高いインターチェンジ(IC)やパーキングエリア(PA)など全国189カ所を「重点対策箇所」に選定したと明らかにした。選定箇所では、逆走車に衝撃を与える段差を設置するなど高速道路各社が2028年度までにそれぞれ対策を充実させる。

 189カ所には、路面に矢印を描くなど対策していたのに逆走事故で運転手が死亡したり、繰り返し逆走が起きたりしているICやPAが含まれている。

 会社別では西日本が長崎自動車道の諫早ICなど76カ所と最も多く、東日本は関越自動車道の湯沢ICなど66カ所、中日本は北陸自動車道の敦賀ICなど40カ所。ほかは阪神4カ所、本州四国連絡3カ所で、首都はなかった。

 国交省は、重点対策箇所の路面に埋め込み式の突起物を設置し、正しい方向に走行する場合は沈み込む一方、逆走すると通行を妨げる装置の導入などを想定している。

 国交省によると、24年に高速道路で起きた逆走は220件。うち50件は事故につながっていた。