厚生労働省は27日、2024年度の国民年金保険料の納付率は78・6%だったと発表した。23年度より0・9ポイント高く、13年連続の上昇。納付方法が多様化し、手軽なスマホ決済アプリの利用者が増えたことが要因としている。保険料は過去2年分をさかのぼって納付できるため、2年後に納付率が確定する。22年度の最終納付率は過去最高の84・5%となった。

 所得が低く、納付を全額免除・猶予されている人は24年度末時点で592万人だった。過去最多だった21年度末の612万人から3年連続で減ったものの、依然として高水準となっている。未納者には含まれない。

 保険料は原則20歳以上60歳未満の人が負担している。24年度末時点の国民年金加入者(厚生年金加入者らを除く)は1368万人。23年度末より19万人減少し、過去最少となった。厚労省は、パートら短時間労働者の厚生年金加入を進めているため、国民年金から移行した人が増えたと分析している。都道府県別の24年度納付率は新潟の87・45%が最も高かった。