静岡県熱海市で開かれた定例記者会見で、大規模土石流の復旧工事について話す斉藤栄市長=30日午前

 28人が犠牲になった静岡県熱海市の大規模土石流の被災地での復旧工事について、同市の斉藤栄市長は30日の定例記者会見で「2026年度末の完了に向け、25年度中に用地買収を終えたい」と述べた。工事は当初から2年先送りし26年度末の終了を目指しているが必要な用地買収が進んでいない。7月3日で土石流発生から4年となる。

 工事は、同様の災害防止に向けた河川拡幅や、緊急車両を通りやすくする道路整備で、市と県が実施。用地買収率は30日時点で、市が担当する道路関係が80%、県が担当する河川関係が63%となっている。

 工事の遅れなどが影響し、帰還を希望する21世帯43人が避難生活を続けている。