広島市は4日、8月6日の原爆の日に開く平和記念式典で、松井一実市長が読み上げる平和宣言の内容を検討する懇談会の3回目の会合を開いた。会合は非公開で、終了後に記者団の取材に応じた松井氏は「平和な世界の実現に向けて、特に若い世代に行動を訴えるものにする」と語った。
松井氏によると、宣言は被爆者の体験談を引用し、昨年の日本原水爆被害者団体協議会(被団協)のノーベル平和賞受賞にも言及。厳しい世界情勢の下で核兵器保有を許容する考えが広がっていると指摘し、市民社会が核廃絶を目指す総意を形成する必要があると強調する。慣例の海外著名人の言葉は盛り込まない。