【カービル共同】米南部テキサス州の洪水で、氾濫したグアダルペ川の周辺では8日も懸命の捜索が続いた。「一刻も早く見つけ出す」。被災者に支援物資を配る女性は、幼少期から親しんだ川で多数が犠牲になった突然の惨事を嘆いた。
4日に洪水が発生した川は、水が茶色く濁ったまま。テキサス州カービルでは捜索活動中とみられるヘリコプターが上空を飛んでいた。同州オースティンから駆け付けたボランティア団体のメンバー、ティム・ウォーシーさんは災害現場などでの捜索や救助活動に20年以上携わってきたが「これほど規模が大きい災害は初めてだ」と険しい表情で語った。
グアダルペ川流域にはキャンプ場が複数あり、夏場は州内各地から子どもが訪れる。その一つ「ミスティック」では、滞在者のうち少女ら少なくとも27人が死亡した。
カービルの教会には衣類や水などの支援物資が続々と到着。物資を取りまとめるジェーン・コレットさんは幼い頃に川でキャンプを楽しんだ記憶を振り返り「日常が悲劇に変わってしまった」と悔やんだ。