「那智の滝」の上に架かるしめ縄を張り替える熊野那智大社の神職=9日午前、和歌山県那智勝浦町

 和歌山県那智勝浦町の世界遺産・熊野那智大社で9日、「那智の扇祭り」が14日に開かれるのを前に、高さ133メートルの「那智の滝」の上に架かる大しめ縄の張り替え作業が行われた。

 大しめ縄は長さ約26メートル。白装束に烏帽子姿の神職が命綱を着けて滝の落ち口まで進み、水の流れに足を取られないよう慎重に作業。

 神職の井戸大輔さん(44)は「扇祭りが無事に終えられるように祈りながら張り替えた。素晴らしい祭りを見ていただきたい」と話した。

 那智の扇祭りは、氏子らが担いだ12本の大たいまつが滝の前で乱舞する勇壮な火祭りとして知られる。しめ縄の張り替えは年2回の恒例行事で、年の瀬にも行われる。