世界自然遺産の北海道・知床について、国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界遺産委員会が9日(日本時間10日)、事業開発の際に自然環境への影響を評価するよう求めたことを受け、携帯電話基地局整備に慎重な地元自治体の関係者や自然保護団体などからは環境保全につながると期待する声が上がった。
整備計画のうち、昨年5月に国の天然記念物オジロワシ営巣の可能性が浮上した知床岬では事業が中止された。斜里町の増田泰副町長は取材に「国が決議に従い、適切に対応すると考えている。世界遺産の価値が壊されないよう、自然保護と両立しながら通信環境が改善されることが望ましい」と語った。