自民党の鶴保庸介参院予算委員長が委員長を辞任する意向を固めた12日、石川県の能登半島地震の被災地では非難の声がやまず、冷ややかな受け止めが広がった。輪島市議会が11日に鶴保氏に抗議文を送付するなど厳しい批判が続いており、被災者は「委員長だけではなく議員辞職するべきだ」と口をそろえた。

 「運のいいことに能登で地震があった」との発言に被災者の憤りは収まらない。地震で甚大な被害を受けた輪島市で、仮設住宅暮らしをする70代女性は「人の気持ちが分からない人物が、国会議員になってはいけない。発言には今も怒りしかなく、委員長職辞任は当然。早く議員も辞めてほしい」と語気を荒らげた。