フィリピンを拠点に「ルフィ」を名乗り広域強盗を指示したとされる特殊詐欺グループの幹部で、強盗致傷ほう助罪などに問われた小島智信被告(47)の裁判員裁判の論告求刑公判が15日、東京地裁で開かれ、検察側は「強盗の実現に重要な役割を果たしたことは明らかだ」として懲役23年を求刑した。判決は23日に言い渡される。
これまでの公判で、被告は起訴内容を認めたが、自身を「雑用係」などと説明し、幹部であることを否定していた。
起訴状によると、小島被告は2022年10〜12月に山口県岩国市などで起きた強盗致傷事件や強盗未遂事件で、別の幹部の藤田聖也被告(41)に実行役を紹介。また19年に、ルフィを名乗ったとされる幹部の今村磨人被告(41)と共謀し、金融庁職員などに成り済まし、うそをついて窃取したキャッシュカードで計約1500万円を不正に引き出したほか、現金約3800万円をだまし取ったとされる。