記者会見する北九州市教育委員会の担当者ら=18日午後、北九州市

 北九州市教育委員会は18日、市立中の男子生徒がいじめ被害を訴えたのに直ちに重大事態と認定せず、第三者調査委員会の設置まで1年4カ月超かかっていたと発表した。事実上、放置していたことになる。第三者委は「極めて不適切」と指摘する報告書をまとめた。太田清治教育長は「被害生徒に長い間、つらい思いをさせ、おわび申し上げる」とのコメントを出した。

 報告書によると、生徒は2020〜21年、学校内や部活動中、あだ名で呼ばれたり、首をひっかかれたりするいじめを受け、不登校となった。21年10月、学校長に被害を申告した。市教委が重大事態として市長に報告したのは22年11月。第三者委の設置は23年3月だった。